RFC2468 追悼: IANA
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RFC2468はInfomationa RFCとして1998年10月17日に公開された。 著者はV. Cerf文書の位置付け
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Copyright (C) The Internet Society (1998). All Rights Reserved.追想
遠い昔、ネットワークで、遠い遠いところで、すばらしい冒険が始まった!
通信についての新しい概念、多くの実験、設計試案、そして、 試験のきびしい試練からなる混乱の中から、 ネットワークの豊饒の角 (訳者注:ギリシア神話: 幼いころののZeusに授乳したと伝えら れるヤギの角、しばしば角の中に花・果物・穀類を盛った形で描 かれ、物の豊かな象徴とされる) が出現した。 ARPANET共に始まった終りなきネットワークの流れは発展し、 ついには相互接続されて『The Internet』になった。 誰かが、すべてのプロトコル、識別子、ネットワークとそのアドレスを、 そして、最終的にはネットワークに関連するあらゆるものの 名称についての軌跡を保持しなければならなくなった。 そして、誰かが、30年間にわたって変わらずに巻き起こる強烈な論争や議論、 限りなく続く新しい技術革新から、 爆発的な勢いで噴出するすべての情報の軌跡を保持しなければならなかった。 その誰かこそ、我らがIANA(Internet Assigned Numbers Authority)、 友人であり、技術者であり、親友であり、指導者であり、憧れでもあった、 そしていまや、最初に我々の中から去っていく巨人となってしまった、 Jonathan B. Postelであった。
我々の愛するIANA、Jonが逝ってしまった。 この言葉を書いているときでさえ、 私はこの厳格な事実をまだ理解できない。 1991年に、我々は彼を失いかけたことがあった。 確かに、我々は、我々がみなそうであるように、 彼が生命の危険を抱えていることを知っていたのだ。 しかし、彼は、土台の基礎でありつづけた。 我々のすべてのWeb検索および電子メールがその土台の上に構築された。 また、どんなときでも、いきあたりばったりの議論の仲裁をし、 我々の記述がその主題をについて正しく無かったときにはそれを示唆し、 気軽そうに重要な決定をおこない、 細心の決定が必要であるときには相談を受けるためにそこにいてくれたのだ。 我々は彼より長生きをし、彼を思い出すことになるだろう。 彼はすべてのインターネット関係者(Internaut)が熟思すべき 記念碑的遺産を残した。 数十年にわたって、 他の者が麻痺したように見える時に行動し、 技術的、そして時には政治的な障害が多い複雑で障害が多い領域において、 常に正しい道を指し示し続けたのだ。
Jonと私は同じ高校、 ロサンゼルスの北のほうのサンフェルナンドにあるVan Nuys高校に通っていた。 しかしその時は、我々は別々のクラスだったので、 彼のことは全然知らなかった。 我々の本当の出会いは、 UCLAで、 ARPANET計画においてLeonard Kleinrock教授の下で働く大学院生集団に加わったときだった。 ARPANETで最初のホスト間プロトコルを開発したSteve Crockerは、 この集団に加わったもう一人のVan Nuys高校仲間だった。 SteveがRFCという概念を考え出したとき、Jonは即席の編集者となった。 そして、すべてのホストやプロトコル識別子の軌跡を保持しなければならなくなったとき、 Jonは『番号の皇帝(the Numbers Czar)』を志願し、 のちにInternetが出来たときにIANAとなった。
JonはIAB(Internet Architecture Board)の創立メンバーであり、 創立時から現在にいたるまで絶えず尽力してきた。 また、彼は私の知る限りインターネット学会(Internet Society)の『最初の』個人メンバであった。 というのも、彼とSteve Wolffはどちらが先に申込書を埋めて、 会費の支払いを済ませることができるかを競争し、Jonが勝利を収めたからだ。 Jonはインターネット学会の理事としても奉仕した。 また、usドメインの管理人であり、 Los Nettos Internet serviceの創始者でもあり、 そしてまた、USC情報科学研究科ネットワーク調査部門を監督でもあった。
Jonは屋外が好きだった。 彼はもっぱらヨセミテ付近の高山でバックパッキングを楽しんでいた。 あご髭を生やし、サンダルをはいたJonは我々UCLA在住のヒッピーの長老であった。 彼は普通の人間だったが、光子魚雷を備えて戦い抜く力があり、 技術的に正しい主張のもとで持ち場を守ろうとした。 また、予想を越えて強情を張ることもあった。 彼はにらめっこ競争をさせればスフィンクスより辛抱強く待つこ とができたんじゃないかと私は思っている。
Johnは、友人や同僚達に忠誠と確固たる献身を捧げていた。 私にとって彼は『無私の献身』という言葉の体現であった。 30年近くも、Jonは我々すべてへ奉仕し、見返りをほとんど得なかった。 時には、もっとも深く感謝しなければならないときに、悪し様に言うものもあった。 この前ジュネーブで開催されたインターネット学会(ISOC)の会議で、 JonがITU(International Telecommunications Union -- 国際通信連合) から銀メダルを受賞したのを見たときは本当に満足感を感じた。 本来この賞は国家の首長が受けるべきものであるが、 私には、彼の貢献に対しての賞としてはこれ以上のものは無いと感じていた。
ネットワークの世界が大きく裂け、 我々の友人を飲み込んでしまったかのような大きな喪失感を感じないで 済むことはほとんど不可能のように思えるが、 Jonが成し遂げようとしたことを完成させることで慰められると言わざるを得ない。 彼は、 インターネットに関する技術的な話や、 それと同じくらい詩的で奇妙な話をまとめて編集した一連の文書を、 遺産として残した。 また、彼は彼が行っていたIANAの後継となる会社組織の具体化を完了し、 ネットワークコミュニティへ提供してきたIANAとしての役割を、 永久に消えない遺産として残した。 彼への思い出は鮮やかで大きく、 我々の心の中から消えることはないだろう。 そして、これから先、 Jonが長年にわたってうまく管理していた問題に取り組むときに、 『Jonならどんなふうにするか?』と考えるだろう。
インターネット・コミュニティに対してJonが行った記念すべき貢献に対して、 きっと多くの記念物ができるだろう。 私は、インターネット学会の現在の議長として、 彼の長い間の献身に感謝するために、ここに Jonの名前を冠した賞 『Jonathan B. Postal Service Award』を設立することと、 Jonがこの賞の最初の受賞者となることを誓約する。
Jonがここにいれば、 彼はきっと、彼の死を悼まず彼の人生とその貢献を称えるようにと説得するに違いない。 我々にはまだまだたくさんのやるべき仕事が残っており、 また我々はそれらに対する責任と能力があることを示唆するだろう。 彼が行ったことを繰り返すことができる者がいるとはとても思えないが、 彼が行ったことの記録は、 ひとりの人間が理解し、そして愛したコミュニティに捧げた、 驚くべき貢献の偉大さを示しているのである。
セキュリティに対する考察
この追悼文にはセキュリティに関連した内容は含まれていない。著者連絡先
Vinton G. Cerf MCI EMail: vcerf@mci.net
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